教育方針と特色
わらべうた保育
私たちの保育園では、日本民族の伝承である「わらべうた」による音楽教育をすすめています。
「わらべうた」をする大きな目的は、子どもたちが音楽を好きになることです。乳幼児期は音楽的にもっとも柔軟な時期であると言えます。私たちは、その音楽的素質の芽を大切に守り発展させます。
長い年月をかけて歌い継がれてきた伝承のわらべうたは、日本語の美しいリズムと抑揚があり、うたの旋律(メロディー)と言葉のリズムとが一体となっているため、子どもにとって聞きやすく、うたいやすい音楽です。またわらべうたは肉声でうたう事がとても大切です。特に赤ちゃんは、物音や器楽音よりも人間の声に最も快く反応し気持ちが安定します。
わらべうたで遊ぶ時間を持つことは、大人と子どもの情緒的結びつきを深め、よりよい関係を生みます。
子どもたちの音楽を愛するよい耳、よい心を育て、子どもたちがこれからさきいろいろな音楽に出逢ったときに共感し、感動し、心豊かになる、それまでの出発点となるように、わらべうた保育を実践しています。
異年齢混合保育
幼児クラス
ゆりかご保育園の幼児クラスでは、近年核家族化が進む中で人との関わりや多くの兄弟との関わりが少なくなってきている現状を考慮し、また集団保育の中でより一人ひとりを大切にする保育を実践する為に異年齢混合保育を行っています。
一人ひとりに合った発達への援助をしながら、3年間という大きな時間の中で子どもたちの成長を見守っていきます。 また家庭的な雰囲気を大切にしながら、子どもたちは3年間同じクラスで過ごします。
クラスの中には小さい子と大きい子がいますので、自然と擬似兄弟のような体験をしながら、大きい子は自分より小さい子への思いやりの気持ちが芽生え、小さい子は大きい子への憧れの気持ちが育ちます。
また、ゆりかご保育園では障がい児保育や外国にルーツを持つ児童の受入れも行っていますので、様々な場面で、自分とは違う他者を受け入れる、気遣うということを生活の中から学び「一人ひとり違う」という自然なことを感じられるようになっていきます。
課業
幼児クラス
幼児クラスでは、毎日の活動の中で「課業」を行っています。
「課業」とは、子ども自身がすでに身に付けている知識をより正確なものにし、広げ整理するために特別に組まれた知的活動です。
この課業の中で子どもたちは新しい知識や学習材料・技術・思考方法などについて経験・学習・練習します。課業は6つの領域(わらべうた・体育・数量認識・生活環境認識・文学・描画手仕事)に分けてプログラムを組み、年少・年中では自由参加、5歳は基本的に全員参加で取り組んでいます。
また課業を行う中でも一人ひとりについての課題も違いますし、年齢によっても違います。5歳児はある一定の時間集中して取り組むという事も大切な要素のひとつとなっています。
育児担当制
乳児クラス
ゆりかご保育園では乳児クラスの間、育児担当制の保育を行っています。
育児担当制とは、一人ひとりのお子さんに対しいつも決まった保育士がオムツ交換や着替え食事などの育児行為を行います。たとえば…ユリちゃんの担当保育士はAさんで、いつもユリちゃんはAさんと着替えをしたりご飯をたべたりします。(Aさんがお休みの時には副担当が行います)
育児担当制の保育を行うことで、お子さんは保育園でいつも自分の世話をしてくれる人「保護者に代わる人」と愛着関係を結びます。特定の大人と愛着関係を結ぶことで保育園での生活を安定して過ごすことができます。また、乳児の最初に特定の大人と愛着関係を結ぶ事で、幼児クラスになってから開かれた仲間関係を築いていく事ができます。